新元号を漢字の始まりで読み解く
平成31年4月1日に次の元号令和(れいわ)の発表がありました。その典拠は万葉集という日本の国書から選ばれた初めての元号となりましたね。
※太字は新元号に採用された文字。
原文
于時、初春令月、氣淑風和、梅披鏡前之粉、蘭薫珮後之香。
書き下し文
時に、初春の令月にして、気淑く風和やはらぎ、梅は鏡前の粉を披き、蘭は珮後の香を薫す。
とても美しく品格のある文字が選ばれたのではないでしょうか。様々な読み解き方がありますが、最初の漢字である甲骨文字で新元号を読み解いてみます。
漢字のはじまりとは
甲骨文字や金文の研究をしていた白川静博士の解説によると、漢字の始まりである甲骨文字は、中国大陸に3300年前に存在した殷(いん)という国の時代に作られた文字で、亀の腹の甲羅や牛の肩甲骨などに刻まれた文字で、王様が占いに使ったとされています。
「さい」の発見
「口」は、人の口を表していなかった!
人が神様に願い事をするために書いた文(祝詞)を入れる器(入れ物)の形をさいといいます。
※誓いの文書を古い時代に載書(さいしょ)といい、祈りの文書を入れる器であるこの形を「さい」と読むのです。
令和を文字の成り立ちから読むとどうなる?
令は神のおつげ
深い儀式用の帽子をかぶり、ひざまずいて神のお告げを受ける人の形といわれています。神のお告げとして与えられるものを令といい、神のおつげ、おつげの意味となり、上位の人のいいつけの意味となった。
和は平和の約束
禾(か)と口(こう)を組み合わせた形で、禾は軍門に立てる標識の木の形。口はさいで、神への祈りの文である祝詞を入れる器の形。和はさいを置いた軍門の前で、戦いをやめ平和な状態に戻す約束をすること。
やわらぐ、やわらげる、なごむ、なごやかの意味に使う。
漢字の意味は知っていても、始まりの意味を知らない人も多いはず。
折角ですから新元号にあやかり、
「他者への批判や戦いを止め、心穏やかに。という神のお告げ」
を受け取りたいものですね。
シロクマ堂オンラインショップでは、新元号をお祝いして4月15日まで¥5000(税別)以上のお買い物で、every130mlをプレゼント中です。